非属人派

2011年08月31日

人は、優れている自負がある部分があると、そこを中心に物事を考えてしまい、柔軟な発想が出来なくなりがちです。というのも、弊社に私の後輩が入社してきまして、墓石の移動に際してこれ持つものじゃないの?という発想を最初していたようです。面白いですね。どういうことかというと、私とその後輩は基礎体力に自信がある故、そういう発想で最初は考えてしまうのですね。この発想は大事故に繋がる可能性が高いです。なぜなら、数人の体格も呼吸も筋力も違う人間の力が別々に加わると言う事は、それだけ不安定だからです。お客様はご存じないでしょうが、墓地で墓石を組み立てる時に石を持つ時は、支点力点作用点を最大限に考慮し、最小限の人力エネルギーで100キロ、300キロの石を動かすのです。もちろんそれらの方法は素人が簡単に思いつくようなやり方ではなく、大昔から伝わる非常に工夫された道具を巧みに使います。私は、170キロ程度であれば素手で持ち上げることが出来ますが、仕事でそんなことはやりません。当然として安全、確実、丁寧に出来るだけ効率化を図る為だからです。なので、30キロ程度の石でも2人で持ちます。私は文明が作り上げた利器と知恵を使って、楽したい。

横澤

    

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